奥只見湖の紅葉を見に行く。
●序文
2017年10月27日、天候晴天。奥会津から国道352号を抜けて新潟の小出までサイクリングに出た。
秘境として名高い樹海ラインの紅葉は噂通り見事な景色だった。
●経路概説
【総距離】
139km
【累積標高】
2,290m
【最大標高差】
1,448m
【地形区分】
山岳
【道路状況】
交通量:疎、路面:並~荒
【景観性】
美
- スタート:福島 会津高原尾瀬口駅
- 国道352号:南会津~桧枝岐
- 国道352号(樹海ライン):桧枝岐~枝折峠
- ゴール:新潟 JR小出駅
今回の経路は国道352号を通るだけ。
福島の桧枝岐~魚沼の枝折峠は樹海ラインと呼ばれる秘境区間。
約30kmにわたって商店・自販機なし、電波圏外、断崖絶壁の狭隘路。
パンク・メカトラに対処できる装備がないと不安で越えられない。
●行程記録
●会津高原尾瀬口駅まで輪行
栃木駅から東部日光線で移動。
会津高原尾瀬口駅をスタートして、国道352号線を行く。
●道の駅”番屋”で朝食休憩
奥会津にある道の駅で”そばがきの揚げ”を注文。
ドーナツに近い茶菓子といった印象。
ゴマだれを付けて食べる。素朴な味わい。
補給食にホオズキを購入。
プチトマトのような食感で、野菜-果物の中間的な味。
ほのかな甘さでおいしい。
●曲がり家の前沢集落
奥会津の集落、前沢に寄り道。
馬小屋と居住区がつながった曲がり家が集まる。
水車小屋
屋根の葺き替えには2,000万円かかるとか。
何気に高級住宅地だ。
囲炉裏の煤で燻された屋内。
小一時間、集落内をうろついた後、再出発。
●国道352号で尾瀬方面へ
南会津から桧枝岐へ向かう。
道はまだまだ平坦路
屏風岩は見事な錦色。
秋晴れの紅葉
気分よく進む。
●桧枝岐をダラダラ行く
道の駅、桧枝岐で休憩。
桧枝岐の沿道には、お地蔵さんをはじめ石像が多く並んでいる。
●裁ち蕎麦@桧枝岐
国道352号は概ね商店やコンビニが少ない。
ちょうど昼時にソバ屋を発見したので入る。
裁ちソバと”はっとう”(ソバ餅)のセットを注文。
延ばしたソバを布を裁つように切るため”裁ちソバ”というらしい。
時期的に新ソバだったので香りが良かった。
エゴマを和えた”はっとう”も適度な甘さでおいしい。
●国道352号:沼田街道を登る
前沢や桧枝岐で長居していたら昼過ぎになってしまった。
日没は16時半くらい、魚沼市街は夜だな。
落葉進む山肌
ススキと黄葉
行きかう車から応援を受けつつ登る。
頂上の標高1,400m付近は完全に落葉。
今日のカメラは久々にペンタックスK3。
圧縮前の元画像は怖い位にキレている。まだ豚に真珠状態。
●紅葉の国道352号をダウンヒル
御池ロッジまで登った後、新潟県境までダウンヒル。
文句なしの紅葉。
年に一回はこういう道を走りたくなる。
両岸紅葉の天の川
秋を凝縮した景色
福島←(川)→新潟
ここを越えれば新潟県、そして始まる樹海ライン。
●酷道352号、秘境の樹海ラインを行く
奥只見湖(銀山湖)へ続く道の看板。
断崖絶壁から自動車の墜落事故が起きるという酷道。
樹海ライン名物の”洗い越し”は枯れ状態。
※洗い越し:川に橋を架けず、道路に川を架けるワイルド工法
詳しくはWikiを参照
陽が傾くなか、魚沼市に入った。
だが、まだ市内とは言えない。
樹海ラインは銀山平までアップダウンの繰り返し。
奥只見湖の湖畔は断崖絶壁。
登り下りは激しいが、景色は変化に富む。
大味の登り(一個目)終了
西日に照らされる紅葉
たかだか30km弱の銀山平、なかなかどうして遠く感じる。
日没も迫るので、黙々と進む。
銀山平まで残り3kmのところで日没を迎えた。
●夜の枝折峠でリンゴを貰う
自転車で銀山平から魚沼市内は枝折峠を経由しないと行けない。既に真っ暗闇だったが、越える他ないので枝折峠を淡々と登っているとき、
後ろから来た車が横づけして止まった。
「腹減ってないか?」
「減ってます!」
「リンゴあげるよ」
「ありがとうございます!」
新潟の山の中で、九州の旅行者から新鮮なリンゴを2つ頂いた。
何で腹減ってんの分かったのかな?と不思議に思いつつ感謝。
心細い夜の道中だったので、この支援は心底身に染みた。
見ず知らずの者に、ありがとうございました!
●19時:小出駅に到着。本日終了
リンゴ一個を食べながらに峠を越え、魚沼市内にダウンヒル。予約通り19時ジャスト、小出駅前の宿に到着。
今日は道中でよく応援されたな。
通行の邪魔となる自転車に補給食まで恵んで頂いて畏れ多い。
明日は国道292号で会津に戻る。
車の邪魔にならないよう安全に行こう。
●跋文
今回、国道352号:沼田街道・樹海ラインで奥会津から魚沼までサイクリングした。
秋晴れの下、見頃の紅葉を存分に見物できたので大満足。
秘境の樹海ラインと夜の枝折峠で神経を使ったためか予想以上に疲れた。
樹海ラインは2度目となるが、水分補給の面で、この道は秋がシーズンだと感じた。
道行く車から応援を受けたり、食べ物を恵んでもらったりと、ありがたい一日だった。
改めて感謝します。
コメント
コメント一覧 (2)
リンゴの話もなかなか面白い。旅はいいねぇ。
真っ暗な峠での親切は忘れられないですね。
本当にありがたいことです。