BRM716宮城600km,宮城フラット栗駒石巻,道中記その六。
●序文
2016年7月16日,ランドヌール宮城主催の600kmブルべに参加した。PC5仙台から,ゴール岩出山までの行程を以下に記録する。
●経路概説
最終区間は仙台市街の西はずれから,国道457号を北上して岩出山に戻る,55kmの行程。
山岳(栗駒),平坦(平泉),丘陵(遠野),沿岸(三陸)と550km走ってからの平坦区間。ここまでのオールラウンドな地形をこなしてきたものならば,この区間は軽いはず。
●行程記録
最終PCを18時に出発。直前に白いカザーティのクロモリ参加者が出て行ったので,自分が最後尾となった。その後,道中で追い越したり追い越されたりを繰り返したけど,結局は自分が最終ゴール。赤い自転車の方がランタンルージュっぽいじゃん。・最終区間はかつての庭
泉ヶ岳へ向かうコース
曇りでヶ岳は見えない。これは登らなくて良いという意味だろう。
自分の出身は関東だが,6年ほど仙台に住んで,東北六県を縦横無尽にサイクリングした。東北の下道の大部分は,自転車で走り回っているのではないだろうか。
今回の600kmコースも全区間,今までのサイクリングで走った経路だった。特に最終区間の前後は何度通ったか分からないくらいに走っている。キューシートは,距離確認くらいにしか使ってない。
七ツ森周辺
仙台北部にある七ツ森,一日で七つすべての山を踏破する七薬師掛けは,御利益として,
”五穀豊穣無病息災家内安全”あるいは”良い嫁さんが授かる”という。
野山を跋渉して婚活できれば世話ないぜ。
七薬師掛けできれば,健脚を自称してもいいと思う。何気なく,七薬師掛けコースの高低図と本ブルべの三陸沿岸の高低図を調べたら,あまり似ていて驚いた。
・平坦の在処
それにしても,最終区間でも登ったり下ったりがそれなりにある。国道457号の横を走る国道4号という幹線道路のほうが平坦だが,交通量的に危険。国道457を行くのは,主催側の優しい配慮なのだろう。
戦車@大和駐屯地
宮崎駿著,雑想ノートの”豚の虎”と”悪役1号”は超マニアック作品だけど,メカニックの話がリアルで面白い。単行本か,劇場化されないだろうか。
戦車の天敵
攻殻機動隊のタチコマとジガバチの闘いを見ると,思考戦車の動き凄え!と感じる。
現実世界の戦車はA10にハチの巣にされて終わる。
閑話休題
駐屯地を越えて,加美方面を西へ行く途中で日没。
途中でOさんの車が通りすぎて,「頑張れ~!」と声援を受ける。ありがとうございます!ここまで来れば大丈夫です!
国道457号は,国道45,48号と違って信号が少ないので,地脚の力がそのままタイムになる。サラ脚で行けば,概ね2時間。今回はブルべなので,2時間半と見積もった。
前の区間で,スプリントを繰り返してたので,最終区間はやたらと腹が減った。道中のセブンイレブンでフランクフルト2本とオレンジジュース500mlを補充するも,15分後には空腹感が現れた。
仕方ないので,ミニストップでウィンナーパン,フライドポテト,コーラを補充。これでようやく八文目になった。最終区間になってから胃が頑張りすぎている。もう残り20kmだからおとなしくしてろや。
・いつも通りのランタンルージュ
20時半ごろ,岩出山市街に入って,有備館前まで来た。もうゴールはすぐそこだ。
有備館手前の道で,白のクロモリ参加者が道に迷っていたので,正規ルートに誘導。
ところで誘導中も
「すみません,一枚写真撮ってきます。」
とか言って止まってしまったが,クローズ30分切ってたので,もう少し焦るべきだったか。
「次はそこ左に行って橋を渡るだけです。」
と告げて先に行ってもらう。コンデジで夜間撮影は難しい...
スタート前と同じ場所で写真撮影。これで600km走った!
しかし,まだゴールじゃない(重要)。
そろそろゴールしようと江合川を越えて,受付のある岩出山体育センターへと戻った。
センターの駐車場に着くと,Oさんと鈴木代表がいらっしゃった。いつもながら時間ギリギリで申し訳ありません。でも無事に帰り着いた。
2階研修所でゴール受付。デザインが一新されたというのでメダルを申請。すると,その場でメダルをもらえた!新しいデザインも格好いいな。当初,ブルべはこれで終わりにしようかと思ったけど,やっぱりまだ走ろうと気が変わった。
オーディナリーのKさん,ママチャリで参加した方も既に完走されていた。あの得物で今回の600kmを走るとは,凄まじい脚力だ。
ゴール受付では,キュウリ一本をごちそうになった。味噌が身に染みてうまかったなあ。時間も遅いので,挨拶の後,21時半くらいに体育センターを後にした。
・ゴール後,家が無い?
「果たして去年リタイヤしたブルべを完走したなあ!」,と感慨にふけっていたけど,ふと我に帰って重要なことに気が付く,
そういや今は栃木に引っ越して仙台に家が無い。ってことは
本日の宿がない
疲れて我ながらボケている。普通に古川から仙台まで輪行するところだった...
来たときと同じ古川のネカフェに泊まろうかな,と考えたけど,せっかく東北まで来ているから,川渡温泉の藤島旅館に泊まれないかな,と22時前に電話を入れる。すると素泊まり5000円で開いているというので飛び込んだ。
国道47号のファミマで食料を買って23時前,藤島旅館に到着。と同時に一気に疲れが現れた。ああ,PC5でコーラと一緒に飲んだカフェインが切れたな,と感じた。
のんびり内湯に使って,体重計に乗ると体重が2日前と比べて5kg減っていた。あれだけ飲んだり食べたりしたのに...色は黒くなるし,身は痩せる,貝殻節じゃないけど,なんの因果でブルべを走るかねえ,とつくづく思う。
風呂上りに食事をとろうと思ったが,眠気に勝てず,横になる。しかし布団ってすごいな,柔らかくて身が沈むようだ!保温もしてくれるぞ!と感動している内に寝落ちした。
ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ
翌朝は5時起床,まだ眠れるけど,もう一度温泉につかる。その後,着替えを洗濯しながら10時過ぎまでだらける。
藤島旅館を後にする。
600kmも走り続けていると,屋根・エアコン・風呂付の家が天国のように感じられる。日常生活のありがたみはこういう場合に気が付くものだ。
11時,”あら伊達な道の駅”の食堂バイキングで朝食兼昼食を補給。普通に食べても1,000円とは思えない高クオリティの食事ができる。
今の自分は胃袋が拡張しているので,5,000円のコース料理分くらいは食べたな。どういうわけか隣の4人席の皿数よりもお一人様の皿が多かった。
もう存分に走ったと思うので,あとは輪行旅。
とりあえず池月から塩釜まで行って,みなと祭りでも見に行こうと月曜日は観光客になった。
翌日の火曜日も休みだったので,仙台から蔵王を越えて上山まで行った。
火曜の夜に栃木に帰り着いて,今回の遠征ブルべは終了した。
●謝辞
昨年に続き,栗駒石巻の600kmブルべを開催していただきました,ランドヌール宮城スタッフの皆さま,いつもクローズ時間までお待たせして,恐れ入ります。フルフラット(直前でDNSとなってしまいました,ひさぼさん。ご一緒に走れず残念でしたが,お祈りのおかげか,走行中に眠ることはありませんでした。ありがとうございました。たびたび,東北に行きますので,また一緒に走りましょう。
コース上で応援をいただきましたOさん,応援を受けているという安心感から,夜間走行や眠気でどうしようもないときに踏ん張りがききました。カーボンフレームに試乗したときはテクノロジーの差に感動しました。ありがとうございました。
また,コース上で一緒に走ったり,話しかけていただきました走者の方々,楽しい時間をありがとうございました。
コメント
コメント一覧 (6)
ご完走おめでとうございますINOさんなら完走するだろうなと思ってました。
自分は残念ながらPC5に6時10分くらいに到着してタイムアウトになってしまいました。
石巻市街辺りから焦りはじめ頑張ってPC5を目指し滑り込みセーフを期待してましたが
駄目でしたね笑 自分も前回まつばらの欲のモンスターに食われてDNFしてしまったので今回は完走したかったんですけどね。天候に恵まれ体調も良く体力も残ってていけると思ったんですが駄目でした。まだまだ修行が足りないようです。ブルベは甘くないっすね笑 これに懲りず宇都宮の820の600を検討中で御座います。またどこかで一緒に走れたらいいっすね!これからも美しい写真と自転車ライフを楽しみにしております。
長コメ失礼致しましたm(_ _)m
読んでいるだけで600Km走った気分です(笑
アイウェアも購入されたようで、これからもバンバン走ってください!
ではでは。
あんなにきつかったコースも魅力的なコースに感じてしまう道中記でした
旅って良いなぁ
栃木は男体山を目指して走り、東照宮で挫折して帰ってきた悔しい思い出があるのでいずれリベンジしに行きたいです
500km走ってからの信号峠は自分も厳しいと思いました。
宇都宮の600kmは長野の山々を行くようで面白そうですね。
8月中旬は長野を周遊しているので,もしかしたらすれ違えるかもしれませんね。
それでは,またお会いしましょう。
お祈りのおかげで寝過ごさずにすみました(笑
東北サイクリングのまとめ的なコースを楽しんできました。
関東に越して,走れる内に関東甲信越を制覇しようと目論んでいます。
それではまた
確かに楽なコースではありませんが,楽しむ要素は満載でした。
自分は写真撮りながらのんびり走らないと完走できません(笑
男体山,以前中禅寺湖前でスルーしてしまいましたね。
久々に山を登りたくなったので天気が良ければ明日登ってきます。
それでは